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『犬はどこだ』感想 [小説]


犬はどこだ (創元推理文庫)

犬はどこだ (創元推理文庫)

  • 作者: 米澤 穂信
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2008/02
  • メディア: 文庫



長い間ほったらかしにしていたこのブログ・・・
ほっといても腐りもしなければ変化もしない、まるでプラスチックゴミのよう。

と、いうことで色々思うことがあって再開します。
・・・思うことをどんどん忘れていくので記録の意味もこめて再開します。
「感想書くまでは次の小説を読めない。」
とかって縛りで書きます。(それぐらいしないと次がまた1年後なんてことになりそうなので。)

で、実は最初は今はやりのツイッターで・・・とか考えて登録までしたのですが、あれはダメだ。
全てが流れ落ちていってしまいます。

さて、長い前置きはこれくらいにして感想書きます。

米沢穂信の小説で既読のものを列挙すると
「インシテミル」(inしてみる?)
「春季限定イチゴタルト事件」(馴れ初め)
「夏季限定トロピカルパフェ事件」(別れ話)
「秋季限定栗きんとん事件」(元の鞘に収まる)
「ボトルネック」(魔がさした)
(以上、読んだ順、( )内は一言あらすじ)
となるのですが・・・
総じて「主人公が主人公であることを放棄しようとしている(主体的に動くことを嫌う)」作品なんですよね。
自分の読んだ米沢穂信作品は絶対量が少ないので偶然なのかもしれませんが・・・。

で、「犬はどこだ」です。
主人公の紺屋さんは「犬専門の調査事務所」を開きたい。
でも人探しの依頼が来て・・・めんどくさいけど仕方ない。
そんな始まりかたです。
主人公が惰性でやむをえずなところが例に漏れず米沢穂信です。

話の雰囲気としては
インシテミルが好きな人は好きなんじゃないかなー
と思います。

・・・いや、自分があんまり得意じゃないのですよねー。ミステリーが。
読めば面白いんですが、あんまり中身のある感想が書けないです。ごめんなさい。

小ネタとしては
「オロロ畑でつかまえて」→「荻原浩」→「ハードボイルドエッグ」⇔「」犬はどこだ」
「鎌手」=「かまって」にもかけてるのかなー
とかは思いました。

うわー!ここまでの文章読み返しましたが中身のない感想だなー・・・。
「ミステリーって感想書くのに困りますよね。ネタバレとかあるしー。」

・・・などと、さりげなく自分の文章力のなさをミステリというジャンルのせいにしておきます。



ちなみに自分はこの小説を手に取った理由は「タイトル」です。
いわゆるジャケ買いってやつです。
いいタイトルですよねー

「犬はどこだ」


読後にこのタイトルをみると
「ああ、確かに『犬はどこだ?』だなー。」
って感心できます。(?マークがキーポイント)

タイトルだけでも買った価値はあります。
そんな素敵なタイトルです。
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『圏外へ』感想 [小説]

~内容紹介~

大変だ。「カタリテ」と名乗る小説家は、書き出しで行き詰まる。
やがて、物語は自在に動き出す。「カタリテ」の手を遠く離れて―。
南新宿路地裏の「亀裂」に注意せよ。
小説家の頭のなかを旅する魔術的長編小説。
(amazonより)

圏外へ

圏外へ

  • 作者: 吉田 篤弘
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/09/16
  • メディア: 単行本


~こんな方にお勧めしたい~

吉田篤弘作品を全く読んだことのない方にはお勧めできません。
いきなりこの作品を読むと作者のことを勘違いする可能性が高いです。
まずは「つむじ風食堂の夜」や「78」あたりを読むことを勧めます。
あと、村上春樹が好きな方には受ける気がします。



~感想~

吉田篤弘が好きです。なので多分な評価になると思います。

と、いう前置きをしておきますが・・・。
なんというか、今までの吉田篤弘ではない感じがしました。
自分が好きな吉田篤弘よりも村上春樹色が強い作品だったとか言えばいいのでしょうか?
哲学的なものが前面に出ているんだねぇ~ってことでわかってもらえればいいです。
あと、読後感は「世にも奇妙な物語」でした。これも珍しい(と言うか初めて)のことです。


-以下本編感想、少々ネタばれ含みます。-



この作品の中では「カタリテ」と呼ばれる作者(主人公)が自分の書こうとしている物語の登場人物に叱られたり諭されたりして自分を見つめなおしていきます。
そして、そのなかで(かなりの終盤に)カタリテが登場人物のモリアと対峙した際に吐露する
モリア(というか、自分が○○した登場人物)(ここはさすがに伏せます)への負い目とカタリテとしての物語への姿勢がすばらしく良いのです。

ああ、こういったスタンスの作者だから自分は吉田篤弘が好きなんだなぁ。と、しみじみと。
おかしなハナシですが、好きな理由に証明がされてほっとしました。

それと同時に
「これからも自分は吉田篤弘作品を読み続けていくんだな。」
と確信をする作品でした。

タグ:吉田篤弘
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『向日葵の咲かない夏』感想 [小説]


向日葵の咲かない夏 (新潮文庫 み 40-1)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫 み 40-1)

  • 作者: 道尾 秀介
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/07/29
  • メディア: 文庫



~あらすじ(amazonから引用)~
明日から夏休みという終業式の日、小学校を休んだS君の家に寄った僕は、彼が家の中で首を吊っているのを発見する。慌てて学校に戻り、先生が警察と一緒に駆け付けてみると、なぜか死体は消えていた。「嘘じゃない。確かに見たんだ!」混乱する僕の前に、今度はS君の生まれ変わりと称するモノが現れ、訴えた。―僕は、殺されたんだ。半信半疑のまま、僕と妹・ミカはS君に言われるままに、真相を探る調査を開始した。


~感想~
まず最初に言っておかないといけないことを。

感想書く最初の記事って事でいろんな方の感想観てまわったわけですが、皆様「ネタバレなのであまり言いませんが・・・」と、遠慮しているわけですが・・・このブログではそんなの一切気にしないぜ!!

このブログは「紹介ブログ」ではなくて「感想ブログ」です。

既読の状態で「ほかの人の考えはどうなんだ?」って思った方が参考のひとつとして読んでくれればいいので「思ったことはすべてぶちまける精神」で書いていきます。
・・・バリバリにネタバレでいきます。

うっかり検索サイトでやってきちゃった人の為に重大なネタバレ部分は下のほうに書くようにはしますが・・・

それを理解して読んでくれる方は自己責任でお願いします。





さて、じゃあ感想を書いていこうか。(以下、盛大にネタバレしていくので注意!!

続きを読む


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